お尻から解く!NAISTの過去問 トレースを使った証明編

最近、NAISTの過去問を解いています。

友人に勧められてオープンキャンパスに行ってきたのですが…

”やってることすごいいいい!!!!!”

という感想が心の奥から湧き上がって来ました。

この大学で面白いことしたいなーと思いつつ応募要項を見ると”TOEIC”の文字が…。

急いでTOEICを受けたのですが1回目の受験にはスコアが間に合わず…。(結果も特によくはなく、常日頃から英語やらなきゃいけないなと思い知らされ…)

でも、やっぱりこのまま挑戦しないまま終わるのは面白くないなと思い勉強している次第です。

今回はpart1ということで2012年の問題を解いてみようと思います。

問題はここから拾ってきました。(有志の方の作成らしい、ありがたい)

問題 正方行列ABがあるとき、AB - BA = Eが成り立たないことをトレース(対角成分の和)に注目して証明せよ。

…うん。

トレース?そんなの今まで使ったことあったっけ?ねぇよ

こういう時はセオリー通り適当に行列を与えてみてどういう結果にもつれ込みそうか試してみるしかないのです。

(ここでWordPressの数式機能じゃ行列を記述できないことに気づく→Texのスクリプトからオンラインで画像生成してくれるサービスを使いました。世の中欲しいと思ったものがすでにあるものです)

はい、ここで3×3の正方行列ABを定義しました。

render

renderb

とりあえず言われた通りABBAを計算していきましょう。…といってもトレースに注目せよと懇切丁寧に指示が出してあるので対角成分だけ抜き出してみると、

 

eqn (1)

eqn (2)

ABBAのトレース、abがひっくり返ってるだけでなんだか一致しそう。この辺りでABのトレースとBAのトレースの差は0になりそうです。

 

 

でも、今のところ3×3の行列でしかこの性質が正しいかわからないので、もっと一般的な話に拡張したいと思います。

また、ここで行列A のトレースをtr(A)と表現しようと思います。ということはABのトレースはtr(AB)となりますね。さらに対角成分の和をシグマで表すと次のようにまとめることができます。

\displaystyle tr(AB) = \sum_{i =0}^{n} \sum_{j =0}^{n} a_{i}b_{j}

それじゃtr(BA)はどうなるんでしょうか?簡単に式の変形をしましょう。(有名な性質らしいのでシグマの入れ替えはokなのか?とかいうあたりの説明は省きます。)

\displaystyle tr(AB) = \sum_{i =0}^{n} \sum_{j =0}^{n} a_{ij}b_{ji}

\displaystyle  = \sum_{j =0}^{n} \sum_{i =0}^{n} b_{ji}a_{ij}

\displaystyle  = tr(BA)

ここでtr(AB) = tr(BA)というトレースの重要な性質が見えてきます。ということは、tr(AB) - tr(BA) = 0が成り立つわけです。

 

つまり、右辺が0となるか調べる必要があります。

tr(AB) - tr(BA) = tr(E)となることから、右辺となるtr(E)を計算すると…

ん…

n次元の単位行列のトレースはtr(E) = nになる…。

つまりtr(AB) - tr(BA) = 0     (\neq n)となり、トレースをはずしたAB - BA = Eも同様に成り立たないことが証明できました。

ここまでのことを踏まえて一言で解き方を言うと

tr(AB) - tr(BA) = tr(E)の形にしてトレースの性質を絡めて右辺の矛盾を暴く”

ということになりそうです。

 

今回はいつもと少し毛色が違う記事でしたがどうだったでしょうか?ここはおかしいというところがあれば指摘も大歓迎です。

シン・ゴジラの感想もどこかに吐き出したいなと思いつつ今回はここまでとさせていただきます。ありがとうございました。

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